ぼっち

もうすぐ新学期だねえ。この時期、私は頭を抱えてたなあ(高校・大学入試も就活も失敗し、その度にどうしてこうなった!ってね)。
以前新聞かネットのニュースで知ったのだが、近頃の大学は、学生がぼっちにならないように、友達作りも手伝ってくれるらしい。そいつは有難いのか迷惑なのか、まあ何とも言えないな。新たな交友関係を築ける絶好の機会と捉える人もいれば、どうして面倒な連中と馴れ合わなきゃならんのだと思う人もいるでしょ。まあ人それぞれだ。


ここで、私の大学時代を振り返ってみる。
大学時代、私はぼっちな学生だった。サークルにも入らなかったし、もちろん食事だって一人だ。空き教室や廊下でお昼を食ってたし、便所飯だって余裕で出来たと思う。学生同士の付き合いといえば、4年次のゼミで1度飲み会に参加したのと、あとは同じゼミの連中と内定を取れたか会話する程度。そんなもん。
それでも、ぼっちの学生生活を苦痛に感じることは殆どなかったんだよなあ。私は元々、人付き合いが得意じゃないコミュ力低いヤツだし、高校時代が群れるのを恥じる雰囲気があって(群れなきゃ何も出来ない人間になるな、孤高であれ、みたいな。「男は黙って〜」的なのが尊ばれた)、その影響も受けてたと思う。


そんなぼっちな学生でも、大半の科目は問題なかったのよ。出席日数に気をつけて、課題を提出し、ちゃんと試験も受ければ、単位を取得するのは容易かった。理系科目も他学部の科目も、関心があるのはどんどん履修して単位を確保した。そして適度にサボった。投稿せずにアニメやプロレス見たり、録音したアニラジを聴きながらゲームをやったり、秋葉原に行ったりとか(この頃はオウム真理教が運営してたパソコンショップがまだあった)、図書館でゲーム雑誌に投稿するネタを書いたり、ろくに読めもしないル・モンドシュピーゲルを眺めたり、タイムやアジアウィークの英文と格闘したり、そんなことをして大学生活の自由度を満喫してた。高校がやたらと厳しい学校だったので(連帯責任とかうさぎ跳びとか大好きなクソ教師が多かった!)、大学生活はまさにぬるま湯だった。


しかしだよ、グループを作って研究テーマを決め皆で話し合い必要に応じて調査をし年度末に発表し皆で討論して云々…という科目はガチで辛かった。思い出すだけでも結構、きつい。
初回の授業で皆スムースにグループが形成されていったのに、ぼっちな私はグループを形成しようがない。で、私を含め余った人も何人かいたわけだが、先生が「こいつらぼっちだwww」と判断したのか、各個人で研究しろってことになった。
グループ作れたやつらは、和気藹々と話し合ってるのよ。で、我らぼっち連中は所在なげにしてた。席を立って教室から出たこともあったな。今思うと何故ぼっち同士でグループ作らせなかったのか疑問だが(ぼっち同士じゃ話し合いも満足にできない、ってことなのか?)、私はひとりで研究して発表して、単位をもらえましたとさ。


まあこんな感じでね、ぼっちでもやることやって単位を取得していれば、大学は卒業できるのよ(学部にもよる)。『ドラクエIII』を最初から勇者一人だけでクリアするようなもの、みたいな感じ? 決して簡単ではないけど、不可能ではないと思う。
だが、卒業後10年以上経過して思うことは、何故あのとき人脈作りを拒み、ぼっちになる道を選んだのだろうな、と。サークルに入るなり、他の学生と積極的に話していれば、よりよい学生生活を送れたのでは、と悔やむことがある。
仮に私が新年度から大学生になるならば、入学直後のオリエンテーション合宿に参加してみたいし、サークルにも入ってみたい。でも自己紹介のときにキョドったり、「ISの鈴ちゃんをペロペロしたい! シャルちゃんのおしっこ飲みたい!」とか言っちゃってドン引きされて終了、やっぱりぼっちになっちゃうか?


なんか訳の分からんことをグダグダ書いたが、新入生の人には、まあ頑張ってよと言うしかないんだよな。